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新井 光雄  2011/02/28

中東情勢で石油価格高騰による供給不安が出てきている。石油は市場で動く商品だからだ。市場主義は政治的な安定が前提になる。エネルギーや食糧などの基幹物資は「政治的商品」であってもいいのではないか。

山口 正康  2011/02/21

前参議院議員の加納時男氏は、一時代前の新聞記者にとって重宝な存在だった。素人にも理解できる言葉で原子力のイロハを教えてくれたからだ。議員立法によるエネルギー政策基本法も制定させた。それに比べ現在の民主党政権は、政局に関心が集まり、政策が二の次になっている。それに振り回される関係業界や国民はたまったものではない。

中瀬 信一郎  2011/02/14

前参議院議員の加納時男氏は、一時代前の新聞記者にとって重宝な存在だった。素人にも理解できる言葉で原子力のイロハを教えてくれたからだ。議員立法によるエネルギー政策基本法も制定させた。それに比べ現在の民主党政権は、政局に関心が集まり、政策が二の次になっている。それに振り回される関係業界や国民はたまったものではない。

矢島 正之  2011/02/07

欧州諸国の電気事業では、原子力に対する課税が増える一方、再生可能エネルギーについては、税制上の優遇措置が取られ始めている。原子力は、将来の電源構成で不可欠な電源だと認められているが、課税が続けば排除の対象になりかねない。そのつけを最終的に支払うのは需要家だ。

最首 公司  2011/01/31

チュニジアで発生した「ジャスミン革命」は、指導者なき市民層によるネット・ソフトが武器となった。アラブで最も政教分離が進み、言論統制も他のアラブ国より穏やかだった国で発生した政変に、アラブ各国の首脳は戸惑い、慌てている。

新井 光雄  2011/01/24

昨年の月刊エネルギーフォーラム12月号で行われたアンケート「エネルギー産業にとっての今年の5大ニュース」を見ると自社のニュースのオンパレードになっていた。客観的にエネルギー関係者が見て納得となる視点がほしい。

山口 正康  2011/01/17

群馬県の公営ガス事業、藤岡市・高崎市ガス企業団が東京ガスに譲渡されることになった。都市ガス業界では依然から顧客1件当たりの価値が15万円と言われている。今回の藤岡市・高崎市ガス企業団の譲渡価格は、1件あたり14万3500円で正常な水準に落ち着いた。

中瀬 信一郎  2011/01/10

原子力発電や火力発電において欧米追従からスタートした日本の重電メーカーがこれだけの地位を確立した背景には、電力業界が大規模化・効率化を求め、それにふさわしい新鋭機を買い上げるだけの購買力をもっていたことがある。しかし、韓国や中国が背後に迫ってきている。今の日本はカメなのかウサギなのか。

矢島 正之  2010/12/27

2011年にドイツの電気需要家は、130億ユーロを再生可能エネルギー電源支援のために払うが、その主たる要因は太陽光発電の拡大だ。このような再生可能エネルギー支援コストの上昇で今後の太陽光、風力発電に対する支援のあり方に関する議論が白熱化している。連邦経済大臣は、再生可能エネルギーへの支援は将来の技術への投資であるとするが、需要家団体の批判は日に日に高まっている。

最首 公司  2010/12/20

「2011年の原油価格は100ドル」という強気の観測がサウジアラビアのエコノミストの間で広がっている。その根拠は、@中国の旺盛な石油需要、A米国の需要、B北米、寒波襲来、C米ドルの下落、D投機家の介入、E石油代替エネルギーの失速、F有力な代替候補である原発の困難など。2011年のサウジの国家予算は史上最高の額になるかもしれない。

新井 光雄  2010/12/13

今年の明るいニュースは、ベトナムへの原子力輸出が大きく前進したことだろう。プルサーマルも着実に進展した。しかし、日本原燃の再処理工場は操業開始ができず、「もんじゅ」は、稼動に大きく前進した中で事故を起こした。島根原発の検査の不祥事や上関原発の工事難航などもある。

山口 正康  2010/12/06

北海道ガスが石狩湾新港地区で進めるLNG基地の稼働時期が1年前倒しになるほど、北海道の天然ガスインフラは大きく変わり始めている。北海道ガスや石油資源開発、JX日鉱日石エネルギーによる内航船基地の増設や建設も予定されており、遅ればせではあるが、北海道は天然ガス供給インフラについて今一番動きの大きな地域となっている。

矢島 正之  2010/11/22

再生可能エネルギーに対する政府の市場への介入は、市場の障壁と市場の失敗がある。市場の失敗は外部性の問題と関連しており、ドイツなどで再生可能エネルギーの固定買い取り制度で飛躍的に増大たのは、習熟効果の外部効果により市場の障壁が破られたからだ。

最首 公司  2010/11/15

韓国は原発輸出支援人材育成制度で原発の「安全運転」を、米韓原子力協定改定交渉で「使用済み燃料の処理」に適応しようとしている。「再処理」を認められている日本は、同じ自国産エネルギーに乏しい韓国を支援し、再処理路線が支持されるよう国際的に働きかけるべきだ。さもないと、韓国はことあるごとに日本の核サイクル路線を妨げることだろう。

山口 正康  2010/11/08

カナダのオイルサンドの先行きは楽観視できないようだ。生産量の増加に伴う建設コストの上昇や抽出に使用した後の水に有毒な金属が含まれ、一部が大気に拡散される環境問題が課題に挙がってきたからだ。カナダのオイルサンド産業は新たな火種を抱え込んだことになる。

新井 光雄  2010/11/01

石油は、依存比率が低下しつつあるが、基幹エネルギーとしての地位は当面続く。これまで日本の石油産業は、支配下の原油を持つことができなかった。骨太の石油資源外交がほしい。

中瀬 信一郎  2010/10/25

9月に「東京電力グループ中長期成長宣言2020ビジョン」が発表された。経営理念の「エネルギーの最適サービスを通じてゆたかで快適な環境の実現に貢献」は過去3代の社長で揺らいでいないが、「人と技術を育てる」は、今回「人と技術が活きる」に書き改められた。清水社長の社員を大事にする想いが表れているのだろう。

矢島 正之  2010/10/18

欧州では、電力の自由化に伴い卸電力価格の乱高下がいかに大きいかということがわかってきた。我が国では、再生可能エネルギーからの供給供給平準化のため、蓄電池対策が考えられているが、費用の高さや送電線新増設の困難さを割り引いても、予想が難しく乱高下を繰り返すデマンドレスポンスよりはましだろう。

最首 公司  2010/10/11

10月2日に放送されたNHKスペシャル「核を求めた日本」の内容に驚いた。1964年に行われた中国の核実験を機に日本政府が原爆製造の可能性を探るべくドイツと連絡を取り合っていたからだ。これまで私は外人に対し「日本では、武力解決の禁止が憲法で定められ、"非核3原則"も国民に支持されている」ことを説明してきた。しかしそれはもう通じないだろう。日本は一日も早く「核平和利用リサイクル・システム」を完成させ、フィンランド,スウェーデンに続く"高レベル核物質長期保存場"を確保しなければならない。

新井 光雄  2010/10/04

原子力政策のひとつであるプルサーマルが順調に展開されている。しかし、最近はプルサーマルといってもニュースにならないに近い。多少のことでは大きく揺らぐことはないだろうが、関西電力のデータ改ざん事件以来の紆余曲折を経て今後にどう生かすかの整理はまだできていない。結局、地元理解への努力にならざるを得ないのかもしれない。

山口 正康  2010/09/27

ロシアの国策会社ガスプロムが、天然ガス液化・輸出基地をウラジオストクに建設する。順調に行けば、2017年ごろから日本向けにLNG輸出が開始されることになる。日本としては、近場の資源であるロシアの天然ガスを遠回りのルートで購入することになる。コストアップを理由に高く買わされないよう願うばかりだ。

中瀬 信一郎  2010/09/20

日本原燃が再処理工場の稼働を18回先送りせざるをえなくなった。茨城県東海村で7カ月かけて行った実験で溶融炉の働かない理由がわかってきたからだ。一方、日本原燃は電力業界を口説き4000億円の資金調達に成功した。再処理でうまれるプルトニウムをプルサーマルで活用しようという業界の“志”は今でも活き続けている。

矢島 正之  2010/09/13

欧州では、電力の自由化に伴い卸電力価格の乱高下がいかに大きいかということがわかってきた。我が国では、再生可能エネルギーからの供給供給平準化のため、蓄電池対策が考えられているが、費用の高さや送電線新増設の困難さを割り引いても、予想が難しく乱高下を繰り返すデマンドレスポンスよりはましだろう。

最首 公司  2010/09/06

青森県が「放射性廃棄物」の受入れを表明した。一方、フィンランドやスウェーデンの自治体は昨年、「最終処分場」ではなかったが、雇用創出を目的に「貯蔵施設」の導入を競い合っていた。日本も「中間貯蔵所」として、遠い将来、再利用できる配慮をすべきだろう。

新井 光雄  2010/08/30

大学でエネルギー論を教えていると、社会の中でエネルギー問題が優先順位でみると、とんでもないほど低いのではないかと不安になる。政府は戦略的なエネルギー広報・情報提供を継続的に続けていくべきだ。エネルギー問題は国民生活の根幹をなすところなのだから。

山口 正康  2010/08/23

電気の攻勢を受けるガス業界は、将来を楽観できない。しかし、ガス展の開催やリフォーム事業など、大企業にはできない顧客密着という手法を徹底することで難局を乗り切っていけるだろう。

中瀬 信一郎  2010/08/16

07年7月16日に発生した中越沖地震により東京電力・柏崎刈羽原発の7基が停止してから3年がたった。緊急時に求められる原子炉の「停める・冷やす・閉じ込める」が実行されたにも関わらず、全面復旧への足取りは遅々としている。その原因は、地震に未知の部分が多く、ハード面での要求やソフト面での対応が未だに解決されていないということにあるのではないか。

矢島 正之  2010/08/09

米国やEUの電力市場で進められている再生可能エネルギー電源への優先的な取り扱いは、電力自由化の失敗に学んでいない。効率的でない新規参入者が市場に登場することで、電気料金が上昇し、需要家が損害をこうむるからだ。新規参入者に対する優先的な取り扱いが社会や需要家の利益に矛盾しないかを慎重に検討しなければならない。

最首 公司  2010/08/02

イスラームでいう「断食」は、日の出から日没までに限られるが、本来は飢えの苦しみを分かち合い、互いに励まし合いながら信仰を高め、お金持ちは貧しい人たちに喜捨して富の再配分をするのが目的だった。国民行事として「日本版ラマダン月」を設けて、人間愛と喜捨の心を育ててみてはどうだろうか。

新井 光雄  2010/07/26

国会はネジレ状態に陥っている中、エネルギー問題関連では、地球温暖化対策基本法の行方が注目される。環境問題では、公明党の政策方向は民主党に近いといわれ、政策連立が成立するとの見方がある。国際的な関心も高い。反対するのは少数派だろう。

山口 正康  2010/07/19

2000年代に入って日本でも東京ガスや大阪ガスなどが積極的に取り組み始めたスマートエネルギーネットワーク。熱の有効利用や分散型システムと大規模発電システムの組み合わせなどでエネルギー利用の最適化を図り、低炭素社会とエネルギーセキュリティを実現するのが狙いだ。しかし、本格的な事業化は、コストなど乗り越えなければならない問題が少なくない。

中瀬 信一郎  2010/07/12

有価証券報告書には、年間1億円以上の役員報酬を得た役員が記載される。電力会社の役員は皆無だった。そんな中、電力初の試みとして東北電力がストックオプションを導入した。株価が中長期的に上昇すれば、役員も大いに潤うことになる。

矢島 正之  2010/07/05

「エネルギー基本計画」で方向性が打ち出された「総合エネルギー企業」は、例えば電力とガスを統合することで、価値連鎖の上流・下流で様々なシナジーが働くとされている。しかし、最近の米国では、電力とガスのシナジーが働くとは必ずしも考えられていない。実際には、統合化でシナジーを働かすのはそれほど容易なことではないようだ。

最首 公司  2010/06/28

先進国首脳会議(G8)が6月25日から28日にかけてカナダで開かれる。その後7月4日から8日にかけてトルコやインドネシアなど開発途上国8カ国で構成されたD8首脳会議がナイジェリアで開かれる。D8はG8の決定に対する開発途上国の権利と利益を擁護する狙いがある。しかし、G8の後に開催されるG20には、D8の主力メンバーも入っている。

新井 光雄  2010/06/21

経産省は、エネルギー基本計画を発表した。今回の特色は、2030年までに非化石燃料の電源比率を70%まで高めることだが、報道されることがほとんどないので、国民にとっては存在していないに近い。

山口 正康  2010/06/14

90年代中ば、天然ガス自動車の展望は「2010年100万台」だとされていた。しかし、現状は4万台ほど。経産省が公表した「次世代自動車戦略2010」では、次世代自動車に区分されているものの具体的な普及目標には掲げられていない。天然ガス自動車は、従来の延長戦上ではなく発想をがらりと変えた知恵を出すことが必要だ。

中瀬 信一郎  2010/06/07

関西電力が3月に公表した「関西電力グループ長期成長戦略」は、総括すると「アッと驚くような中身ではないが、堅実にして謙虚」と評価できる。総合エネルギー会社はめざさなかった。産業界全体の最適配分を考える“大人の業界”なのかもしれない。

矢島 正之  2010/05/31

省エネを商品として捉え、利益獲得の機会と捉える機運が米国の電力会社の中で高まっている。そこで注目されているのが、発電所を回収するコストの90%をレートベースに入れることで、10%の割引分を需要家に還元する“Save-a-Wat”だ。これに対し消費者団体は、「投資家にとって有利なように省エネプログラムを組むため、非常に高価になる」と反発している。

最首 公司  2010/05/24

 5月下旬になっても普天間基地問題が決着していない。世間はいら立っているが、そこが鳩山総理の狙いだろう。米国の要求と日本の選挙民の怒りが表面化したとき、その争点が「基地問題」から「日米安保」に格上げされ、「日米関係の将来像を双方で率直に話し合おう」という筋書きがあるかもしれないからだ。

新井 光雄  2010/05/17

 原子力輸出新会社への期待と不安原子力の海外進出に向け、国内で新会社が発足する。新会社は、電力三社と重電三社で構成。政府も間接出資する「混成」だ。しかし、「混成」では、何が何でも目的達成という意志の醸成は困難だ。その意味では、原子力で人材を担う東電には期待したい。

山口 正康  2010/05/03

 経産省は3月、天然ガスを「低炭素社会実現への移行を円滑に橋渡し役エネルギー」と位置付け、天然ガスへの移行を推進すべきだとの考えを明らかにした。ガス販促の立場からみると、CO2排出規制が厳しくなることは、ガス業界にプラスに作用するはずだ。実際、東京ガスは、北関東での天然ガス大量需要を見込み、同社LNG基地の工場を前倒しして建設する予定だという。

中瀬 信一郎  2010/04/26

 東京電力が、尾瀬国立公園3万7000haの4割に相当する1万6000haを保有していることはあまり知られていない。元々は、水力発電のために取得した用地だが、1996年にその水利権は放置されており、直接売り上げには結びつかない。同社の担当者は、「信頼される企業」というブランドイメージを築くためのコストというが・・・。

矢島 正之  2010/04/19

 最近になり、英国ではエネルギー政策に計画や規制的要素が取り入れられるようになってきている。2008年には、政府がインフラ建設のためのニーズやガイドラインを示す「計画法」が成立し、2010年には、電力・ガスの規制当局であるOFGEMが、現行の卸伝電力システムを改善する5つのオプションを提示した。自由化の旗手である英国が、いち早く市場メカニズム万能主義を断罪したのは大変興味深い。

最首 公司  2010/04/12

 地球温暖化対策基本法案が閣議決定された。しかし、その「目的」の部分は615文字も続く悪文だ。環境政策は国民が一致して進めなくてはならない。それゆえ、その基本となる法律は、中学生でも理解きるものでなければならないのではないか。

新井 光雄  2010/04/05

 原子力の位置づけが温暖化防止対策基本法で明確になった。しかし盤石ではない。原子力安全委員会の人事が社民党の意義でごたごたしたからだ。原子力で思わぬトラブルがあり、政府判断が必要になったとき、社民党は「それ見たことか」と、伝家の宝刀を抜くかもしれない。米国で非在来型天然ガスの生産が好調だ。現在の主流はタイトガスだが、シェールガスも急速な伸びを見せている。これは、アジア太平洋におけるLNG需給に好影響をもたらすだろう。米国向けに計画されてきたLNGプロジェクトの一部が仕向け地をアジアに変更する可能性が高いからだ。

山口 正康  2010/03/29

 米国で非在来型天然ガスの生産が好調だ。現在の主流はタイトガスだが、シェールガスも急速な伸びを見せている。これは、アジア太平洋におけるLNG需給に好影響をもたらすだろう。米国向けに計画されてきたLNGプロジェクトの一部が仕向け地をアジアに変更する可能性が高いからだ。

中瀬 信一郎  2010/03/22

 UAEとベトナムの原発受注で韓国やロシアに日本は二連敗した。その結果に焦った経産省や国内の原子炉メーカー・電力会社などは共同で建設から運転・保守まで行う窓口会社を設立しようとしている。しかし、途上国に原発がいくつもできるのが望ましいとは思えない。

矢島 正之  2010/03/15

 最近、欧州では再生可能エネルギーの促進策として固定価格買取制度( FIT)への支持が増えてきている。FITのほうがRPSよりも、普及の度合いやコストの点で優れているとの見解が見られるようになってきているからだ。しかし、国により、エネルギーの許認可システムのあり方、系統アクセスに関する障害の有無などの違いがあり、それらの比較は容易でない。

最首 公司  2010/03/08

 CO2排出削減量25%達成をめざし、太陽光発電がにわかに動き出した。しかし、日本のエネルギー業界は、CO2削減技術よりも自給率向上に重心を置くべきだろう。再生可能エネルギーを自給率から評価すると原子力が圧倒的に有利になる。

新井 光雄  2010/03/01

 マイナス25議論の中身は、柄だけが定まったものの、中身をどうつめこむかが現状不明の張り子のトラだ。そのうち「あのマイナス25って何だったのか」という疑問が生活に関わってきた時に巻き起こるに違いない。

山口 正康  2010/02/22

 昨年7月に可決・成立した法案「石油代替エネルギー法改正」では、天然ガスも代替対象とされることになった。CO2排出削減の一番手だった天然ガスは、突然引退を勧告されてしまったのだろうか。世界でも日本でも、天然ガスの立場は変わらない。関係業界は自信を持って天然ガスの普及促進を図ってほしい。

中瀬 信一郎  2010/02/15

 電源開発の磯子火力発電所(横浜市)。敷地は狭いが最新式のUSC(超臨界圧)の石炭火力発電所だ。石炭は、煤塵・SOx・NOxの除去という課題がある一方で、世界的に豊富に埋蔵し、かつ安価なエネルギーでもある。石炭が脇役から主役に躍り出るようなことがあれば、石炭に執念を燃やしてきた電源開発も主役になれるのだが。

矢島 正之  2010/02/08

 米国で再生可能エネルギーの促進が活発化している。しかし、それは始めての試みではない。1978年には、電力会社が再生可能エネルギーを活用する発電施設から電力を回避可能コストで買い取ることが義務付けられ、1980年代には、回避コストを高く設定することで、風力発電やコジェネなどの小規模電源が飛躍的に増大した。そして1990年代には、電力市場の小売り自由化がスタートしたが、結果は散々たるものだった。

最首 公司  2010/02/01

 政権交代は旧体制下で続けられてきた既得権を見直すよい機会だ。例えば「漁業補償」や「水利権」、「河川法」など。これらは、洋上風力発電や河川の高低差や水流を活用した「流れ込み発電」などのエネルギー事業にも関わってくる。これらの問題を整理しておかないと、CO2の25%削減という目標は達成できないだろう。

新井 光雄  2010/01/25

 年末年始にかけて、エネルギーの周辺では、「柏崎刈羽原発6号・7号の運転再開」、「九電玄海原電のプルサーマル実施」、「北電の泊原発3号機の運転開始」など、原子力を中心にして「前進」があった。石油資源開発によるイラク油田の利権獲得もあったが、政治や政策の関与が前面に出なかったことが気になる。

山口 正康  2010/01/18

 家庭用電池エネファームは2010年の代に天然ガスの新時代を切り開いていくだろう。価格は300万円代と高いが、技術開発で数年後には100万円前後にまで低下することが期待されている。太陽電池とエネファーム、蓄電池の三つを組み合わせた「電池三兄弟」は、互いに弱点と利点を補える関係にある。問題は、実用的なコストによる蓄電池の実現がいつになるかだろう。

中瀬 信一郎  2010/01/11

 我が国は、“鳩山ビジョン”に沿って、25%削減へ動き出そうとしている。しかし、その制度を裏付けるものは、再生可能エネルギーの全種全量買取、排出権取引、環境税や温暖化対策税など。いずれも電力業界の経営に大きく響くものばかりだ。今年入社した社員が定年退職する頃まで電力会社は優良企業であり続けられるのだろうか。

矢島 正之  2009/12/28

 EUが炭素税の導入を検討している。しかし、燃料の価格弾力性は小さく、税率をかなり高めないとCO2排出量の実質的な削減は見込めないだろう。理想的には、すべての部門に同一の炭素価格が適用されなくてはならない。炭素税からの収入は、エネルギー市場における競争を歪めないように使われるべきだ。

最首 公司  2009/12/21

 1月25日にサウジアラビア第二の都市ジェッダで豪雨があった。降った雨は道路に流れ込み、窪地には湖が出来た。公式発表された犠牲者は120人だったが、正確にはわからない。オイル・マネーで急速に発展した都市は光があたり、目立つところは立派になっても、影の部分や目につかない大切なところは抜けている。

新井 光雄  2009/12/14

 今年一年のエネルギー政策を振り返ると、産業界からの反発が強い「温室効果ガス排出量1990年比マイナス25%」、来年度実施になるか微妙な「地球温暖化対策税」など過渡期の部分もあれば、電力業界10年の悲願が結実した「玄海3号のMOX燃料を装荷」もあった。仕分けではエネルギーはあまり対象にならなかった。民主党政権のエネルギー政策はこれからなのだろう。

山口 正康  2009/12/07

 都市ガス業界は、そこで働いている人たちの人柄がよく、業界としてのまとまりもよい。 しかし、業界外から来た都市ガス会社の経営者は「業界の常識は世間の非常識」と言う。ガスは怖いと市民は感じているのに、ガス業界ではそんなにリスクがあるとは思っていないからだ。都市ガス業界人の気付きが必要だ。

中瀬 信一郎  2009/11/30

 原子力のバックエンドが正念場を迎えている。原子力発電環境整備機構(NUMO)は、高レベル放射性廃棄物の貯蔵すべき場を見つけ、日本原燃はそれを貯蔵するガラス固化体製造工場の竣工をめざす。 しかし、正念場といってNUMOや日本原燃にプレッシャーを与え続けるのはいかがなものか。孤独な戦いをせずにすむよう、国、電力業界挙げての中・長期的な枠組みを改めて考えるべき時期のように思える。

矢島 正之  2009/11/23

 EUには、温室効果ガスの2020年までに1990年比20%削減、再生可能エネルギー比率20%、エネルギー効率向上20%を目標とする「トリプル・トゥエンティー(triple twenty)」という言葉がある。 ロシアからの化石燃料依存度を低下させるのが目的だ。我が国では環境問題のみが注目され、エネルギー・セキュリティについてはなおざりにされていないだろうか。

最首 公司  2009/11/16

 1997年にトルコの呼びかけで結成されたイスラーム系発展途上国8カ国の連帯組織D−8は10月、閣僚級会議でバイオ・ディーゼル油を採油した含油微細藻の搾りかすを家畜用飼料として利用することを認可した。 バイオ燃料としてトウモロコシやサトウキビ、米などを利用している国々は、ぜひこの廃物活用のアイディアを見習ってほしいものだ。

新井 光雄  2009/11/09

 鳩山首相の所信表明は、「分かりやすい」、「訴える」という点を最大限意識していることが伝わってくる。 しかし、生活の基本となる食やエネルギーといった資源確保については皆無だ。マニフェストにあった資源確保の意思表示程度は入れてほしかった。

山口 正康  2009/11/02

 公営ガスの民営化が進んでいる。直接の要因はエネルギー自由化の進展だ。 電力会社の攻勢が強まる中で、公営ガスが存続できる余地を小さくしてしまった。公営ガスでは、営業に不熱心なところや保安に疎いところも多い。営業に力を入れ、人材を育てる公営ガスもあるが、今後の公営ガスの割合は一桁台まで下がるのではないか。

中瀬 信一郎  2009/10/26

 民主党政権はしばらく続くだろう。 となれば、経済界もそれ相応に対応していかなければならない。電力業界は、温暖化対策税や新エネルギーの固定買取制度の導入などでマイナス要因がある一方、電力化率の向上などのプラス要因もある。公益企業として、新しい潮流にどう向き合うかの正念場には違いない。長崎の原爆の火を原爆実験地ニューメキシコ州トリニティに、曹洞宗の禅僧と日蓮宗の坊さんが届ける映画「GATE」。 アメリカ人の監督が2005年に制作した。ストーリーを紹介すると、原爆の火を灯したランタンを下げて歩いている禅僧たちを見たアメリカ人が、旅の目的や意味を問い、地元のメディアがそれを伝える。メディアを通じて僧たちの真意を知った市民は、町角で飲食を提供したり、けがや急病に備える薬を届けたりして行進の列に加わっていく。今年最後の上映会は、10月10日、小田急線狛江駅前エコルマホールにて行われる。

矢島 正之  2009/10/19

 民主党が「温室効果ガスを2020年までに1990年比25%削減する」と掲げた目標。 その中で特に注目されるのは、「太陽光発電を現状の55倍の7900万kWにする」ことと、「全種全量を対象とした固定価格買取制度の導入」だ。しかし、固定価格買取制度の「お手本」としたドイツでは、高い買取価格から予想以上に太陽光発電の建設が増大。国民へのコスト負担が膨大になっているとの批判が出始めている。

最首 公司  2009/10/12

 長崎の原爆の火を原爆実験地ニューメキシコ州トリニティに、曹洞宗の禅僧と日蓮宗の坊さんが届ける映画「GATE」。 アメリカ人の監督が2005年に制作した。ストーリーを紹介すると、原爆の火を灯したランタンを下げて歩いている禅僧たちを見たアメリカ人が、旅の目的や意味を問い、地元のメディアがそれを伝える。メディアを通じて僧たちの真意を知った市民は、町角で飲食を提供したり、けがや急病に備える薬を届けたりして行進の列に加わっていく。今年最後の上映会は、10月10日、小田急線狛江駅前エコルマホールにて行われる。

新井 光雄  2009/10/05

 民主党政権が動き出した。エネルギー問題に関しては、マイナス25%問題がある。 国際的には受け入れられたが、マイナス25%達成の中身は未定。方法論を抜きにしての数字だけではあまりにも無責任に過ぎないか。

山口 正康  2009/09/28

 最近、都市ガス経営者の多くは「経営の基本は家庭用需要だ」と強く感じている。しかし、家庭一戸当たりのガス消費量増加を第一の営業戦略とすることには疑問を感じる。重要なのは「既存客の囲い込み」ではないか。前年よりも販売量を増やすという考え方は右肩上がり時代の思考ではないか。

中瀬 信一郎  2009/09/21

 民主党の鳩山由紀夫代表は9月7日、あるセミナーで日本の温暖化ガスの排出量を1990年比で25%削減する表明した。1970年に米国で成立したマスキー法を、本田技研が3年後にクリアしたことも手伝ってか、民主党は技術の可能性に楽観的なのだろうか。バーが高ければ高いほど挑戦のしがいがあるし、ブレイクスルーに成功すれば見返りも大きいだろう。しかし、CO2削減は、同時にエネルギーの削減でもある。エネルギー多消費産業にマイナス成長を強制することを忘れてはならない。

矢島 正之  2009/09/14

 最近、温暖化対策には原子力発電の増強・新設が不可欠なものとの認識が世界的に共有化されつつある。 しかし、それが計画通りに進むのかはポリティカルリスク次第だ。欧州では今後政策の転換が行われる可能性が高いが、米国では、現政権が原子力に対し慎重な姿勢を示している。

最首 公司  2009/09/07

 今夏、フランスでは平年より気温が上昇し、電力需要が急増。 ドイツやスペインなどから450万kWの電力を輸入することとなった。また原発から排出する温排水も水温上昇に影響を与えた。フランス政府は今夏の経験を教訓に、夏季の気温と水温が上昇する期間、原発の運転停止を含む規制法案を用意しようとしている。

新井 光雄  2009/08/31

 今回の選挙でマニフェストが本格化する。しかし自民・民主のマニフェストを読んでみると、医療・社会福祉・教育などのばらまき政策が目立ち、エネルギーに関しては環境の側面の記述が多い。気になるのは数値目標で、数値は政策を拘束し無理を生む。基本的にはマニフェストを支持するが、その成熟までは慎重に見ていきたい。

山口 正康  2009/08/24

 エネ庁の電力・ガス部長などの私的研究会「ガス市場整備基本問題研究会」で自由化推進の議論が交わされた。 しかし、ガス事業は導管を地下に埋め込み地域密着の事業を行う宿命を背負っている。もっと「地元貢献」を積極的に評価すべきではないか。

中瀬 信一郎  2009/08/17

 産官学による原子力の人材育成に大学が力を入れるようになってきた。 しかし、今は建設よりも運転や保守がメインの時代。学生は就職で、設計・製造への取り組みや海外での活躍を期待し、電力会社よりもメーカーを選ぶのではないか。

矢島 正之  2009/08/10

 米国電気事業の規制環境が大きく変化してきている。 連邦エネルギー委員会の委員長が交代し、電力分野の競争から省エネルギーやデマンドサイトに政策が移行したからだ。市民団体からは「発電事業者による市場支配力の行使や価格操作があり、十分に競争は機能していない」との声も聞かれるようになってきた。

最首 公司  2009/08/03

 原子力発電所、使用済み燃料の貯蔵施設、最終処分場など原子力発電所の施設廻りでエコツーリズムが成立するものだろうか。 実際、フィンランドとスウェーデンの大使館を通じ取材をお願いした。フィンランドは目途がついたがスウェーデンは未だに白紙状態。仮説立証の旅は7月28日から始まる。

新井 光雄  2009/07/27

 「エネルギー基本計画」の改定作業が始まった。 しかし、知る人はそう多くない。多分エネルギーを議論する時、他にも「新エネルギー国家戦略」や「原子力政策大綱」などがあり、どれをベースにするかを経産省・エネ庁はアピールしていないからだろう。法律的な裏付けもあるのだから、「エネルギー基本計画」に問題のすべてを収斂させてはどうか。環境の「中期目標」を議論するよりも意義があるだろう。

山口 正康  2009/07/20

 「ガス対電気」の争いが今後どう展開するのか予断を許さない。 大手都市ガス4社と石油2社が連携して5月から発売している「エコファーム」の登場で、熱量変更するガス会社が現れる中、電力会社がガス会社に攻勢をかけるのは、燃料電池に先回りした客の囲い込みに見える。電力会社には危機意識があるのだろう。

中瀬 信一郎  2009/07/13

 温暖化ガスの中期目標が2020年までに05年比で15%削減することが麻生首相の決断で決まった。 麻生首相が6月に発表したCO2排出量の削減目標(05年比で2020年までに15%)。この数字を達成するために何をどうしたらいいか、達成したらどういう結果をもたらすかの議論はあまり聞かれない。電力業界にとっては、日本の電力需要が減る中で、太陽光が増えれば、石炭や石炭火力が“強制された”遊休施設に化けてしまうし、家庭用電灯料金収入が減り電力会社の利益水準が低下することになる。公益企業としての役割が問われている。

矢島 正之  2009/07/06

 麻生首相が6月に表明した温暖化ガスの中期目標で、太陽光発電の飛躍的な増大が期待されている。しかし、我が国よりも先に再生可能エネルギー発電を普及させた欧州諸国では、周波数逸脱による系統運用の問題が既に発生。送電への投資が試算されているものの、関係国間での合意はまだ得られていないのが実情だ。日本でも同様な問題が起こる可能性がある。再生可能エネルギーだけに頼るのでなく、原子力発電の役割も考えるべきだ。

最首 公司  2009/06/22

 湾岸アラブ産油国の日本への期待が高まってきている。 例えば、サウジアラビアでは、毎年500人の青年を日本の大学や研究所に送る計画があり、UAEは、王族関係者が日本大使館の経営する学校で学んでいる。原子力導入においては、日本の原子力メーカーの出番も噂されている。そのためにはまず、日本の政治が安定しなければならない。温暖化ガスの中期目標が2020年までに05年比で15%削減することが麻生首相の決断で決まった。 経団連の示すプラス4%から環境団体の示すマイナス25%まで6つある選択肢の中から出された結論は、連立への配慮かそれとも選挙への思惑か。どうしても京都会議の二の舞という感じを免れない。

新井 光雄  2009/06/15

 温暖化ガスの中期目標が2020年までに05年比で15%削減することが麻生首相の決断で決まった。 経団連の示すプラス4%から環境団体の示すマイナス25%まで6つある選択肢の中から出された結論は、連立への配慮かそれとも選挙への思惑か。どうしても京都会議の二の舞という感じを免れない。

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