ラムニスト
新井 光雄矢島 正之飯倉 穣福島 伸享
ラムバックナンバー
新井 光雄
2020/07/06 New!!
なつかしい言葉「公益」
 かつて資源エネルギー庁には「公益事業部」という名前の部署があった。今の電力ガス事業部である。「公益」が消えたのだが、その際に電力業界の首脳を一人が「公益に誇りがあったのに」と嘆いた。自由化の進捗のなかで「公益」はうるさい言葉になってきていたのかもしれない。しかし、その通りという事態を関西電力が示してしまった。いささかうんざりする事態である。目下、関西電力の二つの訴訟問題に注目が集まっている。関西電力が旧経営陣5人に起こした19億円の損害賠償を求める訴訟。これは原発立地点の元助役からの金品受領問題。さらにもう一つは株主代表訴訟でこれは役員報酬秘密補填問題を含めて22人の現旧経営者に92億円の賠償請求である。一体、電力業界は、関西電力は、とあきれる声があちこちから聞こえてくる。これが、さびしい限りの目下の電力業界の現状なのかもしれない。
福島 伸享
2020/06/29
「経産省内閣」の終焉とエネルギー政策
新型コロナウイルスへの対応は、日本の権力構造を変えるきっかけにもなりつつある。森友・加計問題、桜を見る会などでのスキャンダルでは、一時的に支持率は下げても何とか踏みとどまってきた安倍政権の支持率は、コロナ禍後のここ数カ月は低位で落ち着きつつある。
飯倉 穣
2020/06/22
散漫令和2年度第二次補正予算成立を考える
令和2年度第二次補正予算が、スピード審議で成立した。第一次補正予算と合わせ、57.5兆円の規模は、抑々水膨れの当初予算一般歳出63.5兆円と肩を並べる。需要ショックに伴う縮小均衡調整過程ながら、これほど巨額の補正は必要なのであろうか。
 行政執行手続き(給付金事業民間委託)の不透明さが話題となり、規模と内容に係る議論は道半ばだった。PCR検査等検査・医療体制の状況は依然不透明で、企業活動再開に不安を覚える。また収束後の反転攻勢の施策の必要性も疑問である。予算項目は「福祉の欺瞞」を想起させる。まず地道なコロナ対策に集中して、不安のない経済活動再開体制の整備を引き続き期待したい。政治主導の下、予算要求・査定等に政府の劣化が目立つ。
矢島 正之
2020/06/15
新型コロナウィルスの感染拡大とデジタル化の進展
前回のコラムでは、新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大の電力分野への影響について述べた。その中で、今回の禍により、電力は社会生活を支えるための重要なインフラであることが、広く再認識されるとともに、デジタル技術の促進に弾みがつくことになるだろうと述べた。今回は、COVID-19のデジタル技術への影響について少し詳しく述べてみたい。
新井 光雄
2020/06/01
検察庁法案先送りの教訓
コロナ菌問題のどさくさに紛れて恣意的な検察人事が行われつつあったが、その検察庁改正法案が次期国会へ先送りになった。その背景に目下、もっぱらツイッターが大きな役割を果たしとされている。具体的な検証があるわけではないが、一般的には認められているようだ。「ツイッター・デモ」というよう言葉もあるようだ。ニュースになっていたので、その動きは追っていた。芸能人が先導的な役割りをしていたことはテレビでは大きな話題になっていた。
福島 伸享
2020/05/25
検察庁法以外にもある、この国会での火事場泥棒法案
検事総長等の定年延長を可能とする検察庁法改正が含まれた法案は、ネット上での反対運動の盛り上がりから国民的な関心を呼び、今国会での採決が見送られた。新型コロナウイルス対応の陰に隠れて火事場泥棒的にスジの悪い法案を通そうとした、と思われたことも世論の反感を生んだ一つの理由であろうが、この国会にはまだ火事場泥棒法案が提出されており、可決される見通しだ。(5月19日現在)
飯倉 穣
2020/05/18
コロナウイルス感染対策と経済対策の混迷を考える
緊急事態宣言の延長と一部解除があった。当初の短期収束見込みと違い、収束に数年要するようである。政府の感染症対策は、PCR検査体制、検査数把握の統計未整備、陽性者の扱い、薬・ワクチン開発・利用等で迷走している。経済対策の混乱も継続している。縮小均衡型の経済調整を余儀なくされる中で、マスコミ・政治に煽られ、論拠薄弱な現金給付が決定された。感染症対策の医療体制構築、今後縮小するサービス産業等の業種転換や雇用対策とその予算措置の充実を期待したい。
矢島 正之
2020/05/11
新型コロナウィルス感染拡大の電力分野への影響
世界気象機関(WMO)によると、新型コロナウィルスの感染拡大による経済活動の停滞で、温室効果ガス排出量が世界的に減少傾向にある。このような予期せぬ温室効果ガスの抑制は、望ましい脱炭素化とは言えないだろう。その一方では、日本商工会議所が、経済回復に向けた対策の一つとして、デジタル化の加速を挙げており、デジタル技術を駆使した分散型エネルギーシステムの構築が進むことで、望ましい脱炭素化が加速する可能性がある。新型コロナウィルスのエネルギー経済への影響については、いくつかの論考が出始めているが、本稿では、電力分野への影響に焦点を当てて述べてみたい。
新井 光雄
2020/04/20
マスク二枚の竹槍戦法
日本は、いや世界はとんでもない状況下にある。言うまでもなくコロナ問題だ。素人が口を出す分野ではないが、分からないことだらけ。当方、戦中生まれ、それなりの人生体験を持つ身だと思うが、これほどのことは思い当たらない。空前絶後などという言葉はこんな時に使うのだろうか。今、まさに混乱、何をかいわんやではあるが、何か考えることが必要だろう。
福島 伸享
2020/04/13
アベノマスク騒動から見えるもの
安倍総理が満を持して表明した国民一人当たり2枚の布マスク配布政策が、いろいろな波紋を広げているようである。霞ヶ関発の政策には、実はそもそもその目的があいまいだったり、おかしなものも多いが、今回も何のためにこの政策を実施するのかをまず検証しなければならない。
飯倉 穣
2020/04/06
グローバリズム・コロナウイルスショックとバブル崩壊を考える
経済グローバリズムの下で、新型コロナウイルスが席巻している。特効薬がない中、感染防止のため政府は行動抑制を政治的に指導している。この規制は、オイルショック時の総需要抑制と類似し、経済は縮小均衡型の調整となる。経済は消費減等で打撃を受けるが、効果的な疾病対策がでるまで打開困難である。企業・個人は、政府に期待せず自ら新事態に適応せざるを得ない。問題は、経済低下が誘発するバブル崩壊の程度である。過去の金融緩和・財政政策の結果である。事態を見極めた政府の対策が必要であるが、見識不在を危惧する。
矢島 正之
2020/03/30
配電の中立性確保
政府は、今国会で成立・可決を目指す電気事業法の改正案で、配電事業を免許制とし、一般送配電事業者と同等の義務・規制をかける規定を盛り込んだ。配電ライセンス制については以前のコラムでも述べたが、今回改めてこの問題を考えてみたい。
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2020年07月
三菱総合研究所 環境・エネルギー事業本部
img SDGs経営の羅針盤
2020年06月
三井久明
img 令和2年版 電力小六法
2020年05月
経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部政策課
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